二の腕が気になればダンベルを持ち、お腹が気になれば腹筋をする。気になる場所を動かせば、そこの脂肪から落ちていく。そう信じて、せっせと続けてきた人もいるのではないでしょうか。
けれど、脂肪は「動かした場所から」減るわけではありません。
片腕だけ鍛えても、脂肪の減り方は同じだった
それを確かめた研究があります。片方の腕だけを12週間鍛え続けてもらい、鍛えた腕と鍛えていない腕で、皮下脂肪の変化を比べたものです。
結果は、どちらの腕も脂肪の減り方に差はありませんでした。筋肉はしっかり鍛えられたのに、そのすぐ上の脂肪が特別に減ったわけではなかったのです。
脂肪を使う合図は、全身に届く
理由は、脂肪の使われ方にあります。脂肪細胞に「中身を出して」と合図を送るのは、血液に乗って全身をめぐるホルモンです。どこかの筋肉を動かしても、その合図は体じゅうの脂肪細胞に届きます。
そして、どこから先に減っていくかは、性別や体質によって違い、自分では選べません。気になる場所が最後まで残って、がっかりすることもあるでしょう。

気になる場所は、全身のついでに減っていく
とはいえ、気になる場所の運動がムダなわけではありません。筋肉が引き締まれば、見た目の印象は変わります。
ただ、脂肪そのものを減らすのは、全身で使うエネルギーと食事の差し引きです。全身の脂肪が減っていけば、気になる場所もやがてその流れに乗って小さくなっていきます。狙い撃ちより、全体を少しずつ。それがいちばんの近道です。
あわせて読みたい
参考
- Kostek MA, Pescatello LS, Seip RL, et al., Subcutaneous fat alterations resulting from an upper-body resistance training program, Medicine and Science in Sports and Exercise, 2007;39(7):1177-1185(片腕だけを12週間鍛えた研究) — PubMed
