糖質を抜いてすぐ落ちた体重は脂肪?

ご飯を抜いて体重が減り、喜ぶタクさん

ご飯とパンをやめてみたら、たった3日で2kg減った。「糖質制限ってすごい」と、思わず誰かに話したくなる瞬間です。

けれど、その2kgの多くは脂肪ではありません。

最初に減るのは、糖の「貯金」と水

体は、糖をグリコーゲンという形で、筋肉と肝臓に蓄えています。いわば、すぐに使えるエネルギーの貯金です。

糖質を減らすと、体はまずこの貯金を使います。グリコーゲンは、その約3倍の重さの水と一緒に蓄えられているので、貯金が減ると水も一緒に出ていきます。始めて数日で体重がストンと落ちるのは、主にこのためです。

脂肪が減るペースは、魔法では変わらない

では、脂肪のほうはどうでしょう。食べるエネルギーの量をそろえて比べた研究では、糖質を減らした食事のほうが、体脂肪が速く減るという結果にはなっていません。

糖質制限で痩せる人が多いのは、ご飯やお菓子を減らした結果、食べる量そのものが減るからです。脂肪が減るペースは、ほかの方法と同じく、エネルギーの差し引きで決まります。

戻ったのも、脂肪ではなく水

糖質を食べ始めると、体重がすぐに1〜2kg戻ることがあります。「リバウンドした」と落ち込む人もいますが、これも多くは貯金と水が戻っただけです。

最初の数日の大きな変化に一喜一憂せず、2〜3週間の流れで見ていきましょう。本当の脂肪の変化は、その先に表れてきます。

参考

  • Hall KD, Bemis T, Brychta R, et al., Calorie for calorie, dietary fat restriction results in more body fat loss than carbohydrate restriction in people with obesity, Cell Metabolism, 2015;22(3):427-436 — PubMed
  • Fernández-Elías VE, Ortega JF, Nelson RK, Mora-Rodriguez R, Relationship between muscle water and glycogen recovery after prolonged exercise in the heat in humans, European Journal of Applied Physiology, 2015;115(9):1919-1926(グリコーゲン1gあたり少なくとも3gの水) — Springer
  • Murray B, Rosenbloom C, Fundamentals of glycogen metabolism for coaches and athletes, Nutrition Reviews, 2018;76(4):243-259(体内のグリコーゲンの量と、糖質を減らしたとき・戻したときの体重の変化) — PubMed