健康診断で体重を指摘されて、最初の1杯をビールからハイボールに替えた。焼酎やウイスキーは糖質ゼロだから、多少飲んでも大丈夫。そう考えて、以前より杯を重ねるようになった人もいるのではないでしょうか。
けれど、糖質がゼロであることと、太らないことは同じではありません。
糖質ゼロのグラスにも、エネルギーは入っている
焼酎やウイスキーのような蒸留酒は、つくる途中で糖質がほとんど取り除かれます。糖質ゼロというのは、その通りです。糖質を控えたい人にとって、これは確かに利点です。
ただ、お酒のエネルギーの多くは、糖質ではなくアルコールそのものが持っています。アルコールは1gあたり約7kcal。糖質の約4kcalを上回ります。
実はビールでも、エネルギーのおよそ3分の2はアルコールによるものです。糖質などの分は、残りの3分の1ほどにすぎません。
中瓶1本と缶1本に、同じだけのアルコール
お酒に含まれるアルコールの量は、「飲んだ量×度数×0.8」で計算できます。ビールの中瓶1本(500ml、5%)なら約20g。度数7%のハイボール缶(350ml)も、同じく約20gです。
エネルギーにすると、ハイボール缶はアルコールの分だけで約140kcal。ビールの中瓶は糖質などが加わって、約200kcalになります。
同じだけのアルコールをとるなら、蒸留酒に替えれば3割ほど減る計算です。ここは、切り替えた人の判断が正しい部分です。
軽く飲めるぶん、杯が進む
困るのは、糖質ゼロという安心感から、量が増えてしまうことです。7%のハイボール缶を3本飲めば約420kcal。ビールの中瓶2本分を超えてしまいます。
焼酎も同じです。水やお湯で割っても、アルコールの量は変わりません。25度の焼酎を100ml注げば、それだけで約20gになります。
お店で「濃いめ」を頼めば、1杯あたりのアルコールはさらに増えます。太るかどうかを分けるのは、お酒の種類よりも、飲んだ量の合計なのです。
「何を」より「どれだけ」を決めておく
蒸留酒に替えること自体は、悪い選択ではありません。大事なのは、替えた安心感で量を増やさないことです。
飲む前に「今日は2杯まで」と決めておく。缶なら度数と量を見て、アルコールが何gになるかを一度計算してみる。それだけで、飲み方の感覚が変わってきます。
割り材にも目を向けましょう。甘いジュースや加糖の炭酸で割れば、糖質ゼロの良さは消えてしまいます。炭酸水やお湯、お茶で割れば、蒸留酒の利点をそのまま生かせます。
