運動していれば、食べる量は気にしなくていい?

ジョギングの後にケーキを食べるタクさん

ジムで1時間しっかり汗を流した帰り道。「今日はがんばったから」と、ラーメン屋ののれんをくぐる。そんなご褒美の経験はないでしょうか。

ところが、運動で使えるエネルギーは、思っているよりずっと小さいのです。

1時間歩いても、ご飯1杯に届かない

体重70kgの人が1時間ふつうに歩いたとき、じっとしているときより余分に使うエネルギーは、150〜200kcalほどです。ご飯茶碗1杯(約150g)は約230kcal。1時間歩いても、ご飯1杯分にも届かない計算です。

ラーメン1杯は、麺だけでもご飯1杯分ほどのエネルギーがあり、そこにスープや具の分が加わります。1時間の運動の分は、ご褒美のひと皿であっという間に取り戻せてしまうのです。

ご飯1杯と、ウォーキング約1時間の対比

「がんばったから」が、差し引きをゼロにする

運動の後はお腹が空きやすく、「動いたから少しくらい」という気持ちも働きます。運動を始めたのに体重が減らない人の中には、知らず知らずのうちに、食べる量が増えている人も少なくありません。

運動で使った分と、食べて取り戻した分。差し引きがゼロなら、体の脂肪は減りません。

それでも、運動をやめる理由にはならない

では運動は無駄なのかといえば、そうではありません。運動には、筋肉や体力を保ち、血圧や血糖を整える働きがあります。減らした体重を保つうえでも、体を動かす習慣は大きな味方です。

体重を減らすのは主に食事、保つのは運動。そう役割を分けて考えると、運動もご褒美のラーメンも、もう少し上手に付き合えるはずです。

参考

  • 厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」参考情報「身体活動とエネルギー・栄養素について」(2024年1月)(体重70kgの人が歩いたときに、安静時の分を除いて使うエネルギー) — 厚生労働省
  • 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(2023年4月)(ご飯〈精白米めし〉100gあたり156kcal、中華めん〈生〉100gあたり249kcal) — 文部科学省