22時〜2時に寝ないと痩せにくい?

時計を気にしながら布団に入るタクさん

「22時から2時は、成長ホルモンがいちばん出るゴールデンタイム。この時間に寝ていないと太りやすい」。仕事で寝るのがいつも0時を過ぎる人にとっては、気になる話です。

けれど、成長ホルモンは時計を見て出ているわけではありません。

成長ホルモンは、「寝入りばな」に出る

成長ホルモンがたくさん出るのは、眠りについてから最初に訪れる深い眠りのときです。何時に寝たかは関係なく、寝入ってからおよそ3時間のうちに多く出ることが分かっています。

0時に寝ても、深い眠りがきちんと訪れれば、成長ホルモンは出ます。22時に布団に入っても、眠りが浅ければ十分には出ません。

寝入ってすぐの深い眠りで成長ホルモンが多く出ることを示す、睡眠の波の図

「22時〜2時」が生まれたわけ

では、なぜこの時間帯が広まったのでしょう。はっきりした出どころは分かっていませんが、22時ごろに寝れば、寝入ってからの数時間がちょうどこの時間帯に重なります。

時計の時刻だけが独り歩きして、「この時間に寝ていないとダメ」という話になってしまったのかもしれません。

大事なのは、時刻より「長さ」と「深さ」

とはいえ、睡眠と体重に関係がないわけではありません。睡眠不足が続くと、食欲を高めるホルモンが増え、食べる量が増えやすくなると報告されています。

時計の時刻を気にするより、毎日できるだけ同じ時間に寝て、十分な長さを眠ること。寝る直前のお酒は眠りを浅くするので、寝酒に頼りすぎないことも大切です。

参考

  • Takahashi Y, Kipnis DM, Daughaday WH, Growth hormone secretion during sleep, J Clin Invest, 1968;47(9):2079-2090(寝入り後の深い眠りと成長ホルモン) — PubMed
  • Spiegel K, Tasali E, Penev P, Van Cauter E, Brief communication: Sleep curtailment in healthy young men is associated with decreased leptin levels, elevated ghrelin levels, and increased hunger and appetite, Ann Intern Med, 2004;141(11):846-850(睡眠不足と食欲のホルモン) — PubMed
  • Al Khatib HK, Harding SV, Darzi J, Pot GK, The effects of partial sleep deprivation on energy balance: a systematic review and meta-analysis, Eur J Clin Nutr, 2017;71(5):614-624(睡眠不足と食べる量) — PubMed
  • 厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド 2023」(2024年2月)(規則正しい睡眠、寝酒と睡眠) — 厚生労働省